
この記事は一般貨物自動車運送事業の許可申請の書類の書き方について。
今回ご紹介するのは、事業用自動車の運行管理及び整備管理の体制です。
タイトルが非常に長いですが、記載内容のボリュームも多くなっております。
こちらの書類は運輸局のWEBサイトで入手可能です。
大阪、京都、兵庫、奈良、和歌山、滋賀の方は近畿運輸局でダウンロードいたします。

近畿運輸局はエクセルファイルになります。
注意点は一つのファイルに全ての書式が詰め込まれていることです。
見つからない場合は、下部にある⊕ボタンを押すと残りのデータが表示されます。

こちらが実際の未記入の見本になります。
事業用自動車の運行管理及び整備管理の体制は2枚あり見本は2枚を1枚にまとめました。
申請者の運行管理と整備管理など主に人要件について記入して参ります。
車庫や営業所、車両などの施設・設備要件は事業計画という書類に書き記して参ります。
こちらの書類も空欄部分に情報を記入するだけの簡単な書類に見えますが…
一般貨物自動車運送事業の要件を満たしていることと確認書類がセットになります。
また運送業許可は至る所にトラップが存在しますので、申請書作成は一筋縄ではいきません。


上記の2枚が実際に記入した物になります。
分かりやすいよう記入部分は緑色のテキストで作成いたしました。
記載した役員、運行管理者、運行管理補助者、整備管理者等は架空の人物になり、如何なる団体や個人とも一切関係ございません。
あと記入部分が小さいので文字が見づらくなっております。
恐縮ではございますが、上記事情をご理解いただけますと幸いです。
ここからは書類の書き方をご紹介します。
書類を分割しての解説となります。
理由は大きなままだと何度もスクロールで見返す必要があり大変手間になります。
少しでも見やすくと考えた結果が書類分割でした。

まずは運行管理と整備管理体制です。
運送会社の組織図になります。
社長から担当役員、運行管理者、運行管理補助者、運転手。
社長から担当役員、整備管理者、整備管理補助者の氏名を記入します。
役員と運行管理者、整備管理者は兼任可能なので、兼任される場合は同じ人の名前になります。
また申請時点では運行管理者と整備管理者、運転手の確定していない場合は空欄になります。
許可取得後に選任届を出すときに確定していれば緑ナンバー取得可能です。
上記の図では担当役員の雲奏次郎氏が運行管理者を兼任する形です。
補助者を置いているので、補助者の名前も記載いたしました。
参考までに運行管理者と運行管理補助者、整備管理者の記事リンクをおいておきます。
ご興味のある方は、こちらの記事もご覧くださいませ。

次の欄は担当常勤役員と運行管理者、補助者の欄です。
運行管理体制の人数と資格者番号などを記載いたします。
まずは担当役員の人数、法令試験の受験予定者の氏名を記載します。
担当役員は会社の登記簿に記載された方の人数になります。
申請者が個人事業主の場合は、本人1名となります。
運送業許可は法令試験を受験して合格する必要があります。
受験できるのは1名なので、受験者の名前を記載します。
法令試験の合格率は運輸局によってバラつきがございます。
次は運行管理者の欄です。
記載事項は以下の通りです。
運行管理者と補助者は申請段階で居なくても問題ございません。
現時点で在籍されていない場合は、確保予定にチェックを入れます。
勤務時間と休日に関しては、労働基準法に抵触しない時間を。
車庫や営業所での点呼時間と齟齬がでない時間記入が重要です。
次は運行管理補助者の欄です。
補助者が居ない、確保予定が無い場合は空欄で大丈夫です。
記載事項
運行管理補助者は試験合格者の他、ナスバやヤマトサプライ社などが行っている基礎講習の受講者が有資格者になります。

次は整備管理者、補助者、運転手、その他従業員になります。
次は整備管理者の欄です。
記載事項は以下の通りです。
整備管理者と補助者は申請段階で居なくても問題ございません。
現時点で在籍されていない場合は、確保予定にチェックを入れます。
(この部分は運行管理者と同様です)
整備管理補助者とは整備管理者のサポートを行う人になります。
補助者を置く場合は整備管理の体制に書き記す必要があります。
置かない場合は空欄で大丈夫です。
記載事項
会社で運転する人の人数を記載します。
こちらでの記載事項は人数だけです。
一般貨物自動車運送事業では最低5人以上が必要なので、5人以上の数字を記入します。
運転手の氏名や勤務時間等については別の用紙に記載してゆきます。
関連記事:事業計画を遂行するに足りる有資格者の運転者を確保する計画
運転手についての詳しい解説は別記事に記載しております。
ご興味のある方はこちらもご覧いただけると幸いです。
役員、運行管理者、整備管理者、補助者、運転手以外の人が対象です。
事務員などが該当します。
居られる場合は人数を記載します。
新規許可の場合は空欄も少なくございません。

次は業務前・業務後の点呼についてになります。
運送業は仕事開始前、終了後に運行管理者や補助者による点呼を受けます。
運転手の健康状態、アルコールのチェック、日常点検、乗務で必要な項目を対面で確認します。
運送業の仕事で輸送の安全を守るために非常に重要なものです。
まずは営業所に設置するアルコールチェックの配置です。
設置型と携行型の台数を記入します。
設置型とは営業所のPCと連動した大型のアルコールチェッカーです。
携行型はスマホサイズでトラックや営業所に備えおきます。
実務的には最低でも複数台、理想を言うと営業所複数台、トラック1台に1個です。
理由はアルコール検知器1台だと、1台が壊れた時に点呼が出来なくなるからです。
法律上、チェックは営業所と紐づいた機械のみ使用可能です。
また泊まり勤務などの場合もトラックに備えられた機械を使います。
ここでは車の点検を行う場所と点呼をする人を記入します。
基本的に日常点検は、車が停めてある場所で運転手が行います。
日常点検場所:車庫
点検を行う人:運転手
営業所と車庫の距離を書きます。
営業所に紐づいた車庫が複数ある時は一番遠い場所になります。
法律上、営業所と車庫の距離が定められております。
記載事項
営業所と車庫が離れている時の連絡方法について。
欄は連絡方法しか記入箇所がございません。
連絡方法は電話かPCなどになるかと思われます。

運行管理者の点呼は営業所か車庫の何れかで行います。
運行管理者は原則的に営業所で配車や乗務割作成などデスクワークが中心です。
営業所と車庫が同じ敷地にあれば、すぐに点呼が可能ですが…
営業所から数キロ以上離れている場合、運行管理者が車庫まで行くことになります。
注意点は運行管理者や補助者の勤務時間と齟齬が出ない様にする必要があります。

次は点呼場所が営業所または営業所の場合です。
こちらも営業所と車庫が離れているケースです。
上記との違いは、ドライバーさんが日常点検の後に営業所に戻るか遠隔点呼、IT点呼を行う場合です。
(新規許可の場合は、対面点呼オンリーになります。)
ここまでが1枚目の書き方になります。
ここからは事業用自動車の運行管理及び整備管理の体制の2枚目の内容になります。
事故防止に向けた教育指導や運転手に関する特別な教育などに関する情報を記載します。
ここで記載された教育や適性診断は法律上の義務となります。
行われない場合は許可が出ませんし、許可が出た後も行わない場合は、巡回指導や監査で指摘が入ります。

まずは事故防止に関する指導教育方法及び計画について。
時効防止や安全運転に関する教育は義務です。
無しにチェックを入れると役所から指摘が入ります。
運送業は特定のドライバーに対して適性診断と教育が法律で義務付けられております。
事故惹起者は交通事故を起こした者、初任者とは新入社員、高齢者は65歳以上の方を指します。

次は過積載の防止に関する取り組みについて。
運送業は過積載での運送を請けてはいけない、請けさせてはいけない決まりとなっております。
積載量をオーバーすると重大事故に繋がること、道路の負担が大きいことなどが原因です。
運送業では過積載に関して定期的な教育が求められます。

お次は交通事故などが起こった場合の連絡体制になります。
運転手から警察署と運行管理者、運行管理者から運輸支局と社長という流れになります。
記載事項
社長が運行管理者を兼任する場合は、同じ番号を記載します。

ここからは運送業の苦情処理体制と約款について。
仕事で苦情が発生した場合の責任者と担当者を記載します。
適用する運送約款の種類を記載します。
責任者しか居ない場合は責任者と担当者は同じ人を記入します。
適用する約款を選択します。
一般貨物自動車運送事業で使用するのは、一番上の①運輸省告示575号か④の独自約款の二択になります。
大抵は運輸省標準約款を選択されます。
④の独自約款を使用する際は、約款の審査が別に必要です。
約款の選択で運行管理及び整備管理の体制は終了になります。
気が付けば5000文字を超えておりました。
ここまでお読みいただきありがとうございます。

行政書士やまだ事務所 所長
行政書士 山田 和宏
日本行政書士会連合会 13262553号
大阪府行政書士会 6665号
大阪府行政書士会 法人研究会フェロー
申請取次行政書士(大阪出入国在留管理局長承認)
【適格請求書発行事業者】
インボイス登録済
番号:T1810496599865
【専門分野】
運送業許可、産業廃棄物収集運搬業、建設業許可など許認可手続き。
年間相談件数は500件を超える。
【表彰】
