
この記事は一般貨物自動車運送事業で求められる社会保険の加入について。
運送業許可では厚生年金、健康保険、雇用保険、労災保険の社保完備が要件です。
加入対象者は法人の取締役、運行管理者、整備管理者、運転手、事務系社員など加入義務がある人全員です。
個人事業主の場合、従業員5名以下は任意になりますが…
トラック運送の許可は最低6人が必要なため、社会保険加入が必須です。
個人事業主は、フルタイム従業員5人以上おられる場合、強制加入団体となります。
一般貨物の運送業許可に関しては、個人事業主のメリットが非常に少ないです。
株式会社など法人は社長一人でも社会保険加入義務があります。
そのためか申請者の95%は法人で申請されております。
社会保険の加入が求められる理由は、競争の公平性と運転手等の雇用環境の改善です。
法定福利費(社保等)は税金より高くなり、社保未加入の事業所は加入している会社よりコスト的に有利になります。
そうなるとコンプライアンスを守っている会社が不利になり、そうでない所が競争上有利と不条理な市場になります。
また社保未加入で国民年金や国民健康保険だと、保証内容が弱くなり待遇もよろしくありません。
それに今日日、社保未加入の会社に就職したい人は多く無いと思います。
就職希望者の人数が減ると業界的にも日本社会の運送インフラも弱体化します。
似た様な話は建設業許可の世界にもあり、運送業と同じく社会保険が要件に組み込まれました。

一般貨物自動車運送事業の許可で社保が確認される部分は2度あります。
最初は許可申請の資金計画、2回目は運輸開始前の確認になります。
まずは資金計画ですが、運送会社の運転資金と設備資金の内訳と資金の有無を確認されます。
社会保険は資金計画の法定福利費の項目に、6人分の半年分の金額記載が必要です。
法定福利費の合計だけでなく、厚生年金、健康保険、雇用保険、労災保険の金額を計算して提出します。
ここでは事業主負担分を計上します。
ザックリとした計算になりますが、総額25万円の人が6人と仮定します。
概ね140万円近い金額が法定福利費として計上されました。
この数字は賞与無しで計算していますので、実際の法定福利費は50万円ほど大きくなる事が多いです。
さらに6か月分の支払いを担保するだけの現金が求められております。
現金は預金残高証明書を提出することで証明します。
社会保険とは別に運送業許可には自動車保険加入も要件となっています。
こちらは別記事で解説しております。

もう一つの社会保険加入の確認は運輸開始前の確認の書類で行います。
これは運送業許可取得後に提出する書類です。
厚生年金等に加入した日付と加入人数を記載します。
加入義務が無い人が居られる場合は、人数と理由を記載します。
例:事業主や取締役のため加入義務なしなど。
運輸開始前の確認の他に、年金事務所などに提出した社保関係の書類写しを提出します。
労働保険/保険関係成立届、新規適用届(厚生年金、健康保険)、標準報酬決定通知書(標決)などの加入人数が分かるものが必要です。
この書類を出さないと緑ナンバーが交付されず運送業を始めることが出来ない形となっております。
以上が運送業許可と社会保険加入義務についてでした。
ここまでお読みいただきありがとうございました。

行政書士やまだ事務所 所長
行政書士 山田 和宏
日本行政書士会連合会 13262553号
大阪府行政書士会 6665号
大阪府行政書士会 法人研究会フェロー
申請取次行政書士(大阪出入国在留管理局長承認)
【適格請求書発行事業者】
インボイス登録済
番号:T1810496599865
【専門分野】
運送業許可、産業廃棄物収集運搬業、建設業許可など許認可手続き。
年間相談件数は500件を超える。
【表彰】
