一般貨物自動車運送事業許可の手引きについて
建設業許可を始めとする許認可申請の多くは、役所が発行した許可手引きが存在しますが、運送業許可は運輸局が発行している公示や標準処理期間などのPDFが公開されております。
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許認可申請の多くは許可手引きが発行されている

一般貨物自動車運送事業許可には手引きが無い


この記事は一般貨物自動車運送事業許可申請の手引きと参考資料について。
手引きは北陸信越運輸局や関東運輸局など一部の役所には存在します。
すべての運輸局に存在する訳では無いようです。
弊所がメインで取り扱う近畿運輸局には手引きは見たことがございません。



産業廃棄物収集運搬業や建設業許可を始めとする営業許認可は、管轄の役所から許可手引きやしおりが発行されております。
許可手引きとは解体業や宅建業などの申請をする為に必要な情報をまとめたものです。


  • 許可の要件
  • 書類の書き方
  • 要件確認書類(添付書類)
  • 提出書類の一覧や並べ方や綴じ方
  • 申請時の注意点など


上記の情報がだいたい100P~150P位のボリュームでまとめられております。
(情報があちこちに分散していて読みやすいとは言えないですが…)
それでも情報があるだけ助かりますし感謝しております。


PCやインターネットが普及する前は役所で配布や販売されておりました。
いまは役所(産業廃棄物指導課や地方整備局)などのHPからダウンロードできます。
手引きは全ての許可申請に有る訳ではございません。
あってもシンプルな作りものが多いです。


一般貨物自動車運送事業の許可情報は公示にあり

一般貨物自動車運送事業の許可情報は公示にあり


トラック運送の許可である一般貨物自動車運送事業の許可情報は各運輸局のホームページにございます。
手引きという形ではなく、公示と呼ばれる書類の中に書かれております。
近畿運輸局(近畿二府四県)のHPには以下の資料が公開されております。


  1. 公示
  2. 公示の細部取扱について
  3. 営業所からの車庫の距離について
  4. 標準処理期間について
  5. 申請書のダウンロード


①の公示は「一般貨物自動車運送事業及び特定貨物自動車運送事業の許可申請事案の処理について」というタイトルがあります。
トラック運送業許可の全体的な要件が書かれております。
②の細部取扱についての中に、要件を証明する提示資料などが書かれております。


営業所から車庫の距離にいては、営業所と車庫が離れている場合の距離制限が書かれています。
大阪だと直線距離で5キロ以内と定められております。
(原則は営業所・休憩施設と車庫は隣接です)


標準処理期間は申請を受け付けてから結果を出すまでの期間です。
3カ月~5か月となっております。
(実際は3カ月で出ることは滅多にないです)


一般貨物自動車運送事業の公示や細部取扱は簡素

上記の公示と細部取り扱いに要件と申請書見本が掲載されております。
よく言えば無駄を排除したシンプルな文書、別の言い方をすれば前提知識が必要な難解な文書です。
情報を申請書見本を含め20P前後にまとめているためか、端折られた部分が多いです。
(省略された部分が落とし穴だったりします)


営業所・休憩施設に関する記載

公示や細部取り扱いには施設について下記の様な記載がございます。


  • 使用権原がある(登記簿謄本や賃貸借契約書)
  • 農地法、都市計画法、建築基準法等の関係法令に抵触しない(役所に確認、誓約書)
  • 規模が適切である(写真で確認)
  • 必要な備品を備えている(写真で確認)


公示などの資料に書かれているのはここまでです。
運送業許可申請で怖いのは、営業所や休憩施設の立地条件です。
要件を満たさない場所で申請した時は不許可になります。
(リカバリーにお金と時間がかかります)
農地法、都市計画法、建築基準法に抵触しない設備としか書かれていません。
要件を満たした施設を用意するには、上記3つの法令をある程度知っていることが求められます。


基本的には農地や市街化調整区域はNGです。
営業所は用途地域の「事務所」扱いになり、事務所が置ける用途地域のみになります。
住居兼事務所の場合は、例外扱いで住居専用地域でも設置可能です。
(細かい要件と自治体に判断を仰ぐ必要あり)


関連記事:運送業の営業所と用途地域について


車庫の前面道路の幅

一般貨物自動車運送事業の車庫についても軽く触れたいと思います。
こちらも使用権原や農地法などの記載があります。
さらに車庫には独自の規制があったりします。


  • 前面道路は原則として幅員証明書により車両制限令に適合すること。


この文書だけで意味が分かる人はすごいです。
私は先輩行政書士に聞くまで皆目見当つきませんでした。


幅員証明書?
車両制限令?
何ですか、これってヤツになります。
役所からは説明が一切ございません。
(幅員証明書をご存じでない役所の人も…)


これの意味は車庫から一番近い公道(市道、県道、国道)の幅がトラックが通過できるだけの幅があること。
(概ねは6.5m以上あれば大丈夫なことが多いですが、場所によっては車両制限令で異なる規則あり)
それを証明する為に自治体の道路事務所から幅員証明書を発行してもらうこと。


一般貨物自動車運送事業にはこの様な代物が散見されます。
それとは別に公示や細部取り扱いに書かれていないものも沢山ございます。
(運送業許可は他の許認可よりも落とし穴やトラップが多い傾向です)


一般貨物自動車運送事業の許可で参考になる情報源

一般貨物自動車運送事業の許可申請は公表されている情報だけではゴールが難しい手続きです。
役所の情報が一番正確で確実ですが、申請で参考になる情報源をご紹介します。


  • 運輸局や運輸支局の担当部署
  • 書籍(最新版)
  • 行政書士のサイト
  • 人工知能?


まずは運輸局や運輸支局の担当部署です。
運輸支局の輸送部門が一般貨物自動車運送事業の許可申請の担当部署です。
窓口で相談、もしくは電話で質問することが可能です。
質問に対してYES・NOは答えてもらえます。
役所なので質問した内容は教えてもらえますが…
それ以上の事は中々難しい部分がございます。


運送業許可の書籍

一般貨物自動車運送事業の許可申請に関する書籍が市販されております。
こちらを参考にされるのも良いでしょう。
ただ専門家向けの本で平易とは言えず書籍代も高額です。
書籍は一般的な状況を想定して書かれているので、個別事情については独自調査が必要です。
注意点は何度か改定されており、版が古いものはお勧めいたしません。


運送業許可の行政書士のサイト

一般貨物自動車運送事業の許可の申請代行は行政書士業務になります。
運送業許可を取り扱う行政書士の多くはWEBサイトで許可に関する情報を提供しております。
弊所サイトも出来る限りコンテンツをアップしております。


これら専門家のホームページも申請する上で参考になると思います。
注意点はその情報が本当に正しいか確認が必要な点です。


運送業許可は役所ごとにローカルルールがあり、提出資料も微妙に異なります。
例えば九州や北海道の事務所はエリアに関する許可情報を取り上げております。
九州運輸局では問題ない資料でも近畿運輸局では違うということも。
(特に残高証明書は運輸局で取得日が異なります。)


また許可申請の情報は頻繁に改正されます。
行政書士のサイトが最新情報にアップデートされているとは限りません。
行政書士の仕事が忙しくなるとHPの更新は後回しになります。
そのためベテラン先生のサイトでも古い情報が普通に掲載されております。
(すでに存在しない書類の取り方や書き方について懇切丁寧な説明が載っている方も…)
弊所も出来る限り最新情報をアップするように気を付けておりますが…
こんなことを言うのも何ですが、ネットに上がってる情報は100%の信用は難しいということです。


AI(人工知能)に確認

最後に生成AIに質問するです。
最近はChatGPTやGeminiなど人工知能が優秀になってきました。
質問すると1分前後で答えを返してくれます。


人工知能に一般貨物自動車運送事業について質問すると答えを返してくれます。
それを参考に申請を行う方も居られるのかと。
建設業許可では生成AIで作った書類を提出した猛者もおられます。
(様式と要件を満たしておらず、作り直しの指示文書が帰って来たとか)


現時点では生成AIで許可申請は難しいかと思います。
質問することで情報の当たりを付けることは出来ますので使い方次第という所でしょうか。


つらつらと一般貨物自動車運送事業の手引きについて書いて参りました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。

この記事を書いた人

この記事を書いた人


行政書士やまだ事務所 所長

行政書士 山田 和宏


日本行政書士会連合会 13262553号

大阪府行政書士会 6665号

大阪府行政書士会 法人研究会フェロー

申請取次行政書士(大阪出入国在留管理局長承認)


【適格請求書発行事業者】

インボイス登録済

番号:T1810496599865


【専門分野】

運送業許可、産業廃棄物収集運搬業、建設業許可など許認可手続き。

年間相談件数は500件を超える。


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【表彰】


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